言語(語彙・読解)
★★ 普通
SPI
23 / 45 問
QUESTION #477
次の文章を読み、設問に答えよ。

【文章】
近年、「サステナビリティ」という言葉があらゆる場面で使われるようになった。企業の経営報告書から日常会話まで、その浸透ぶりは目覚ましい。しかし、言葉が普及すると同時に、その意味が希薄化するという逆説的な現象もしばしば観察される。

本来、サステナビリティとは「将来の世代が自らのニーズを満たす能力を損なうことなく、現在のニーズを満たす」という概念を指す。この定義が示すのは、単なる環境保護ではなく、時間軸を超えた公平性の問題である。

ところが実際には、サステナビリティをエコバッグの使用や紙ストローへの切り替えといった、個人の小さな行動変容と同一視する理解が広まっている。こうした理解は完全に誤りとは言えないが、問題の本質から注意を逸らす効果を持つ可能性がある。構造的な変革よりも個人の選択に問題を還元することで、制度設計や産業構造の転換という、より困難だが本質的な議論が後景に退いてしまうのである。

【設問】
この文章の筆者の主張として最も適切なものはどれか。
最終段落の「構造的な変革よりも個人の選択に問題を還元することで〜」という部分が筆者の核心的な主張。「誰を批判しているか」ではなく「何が問題と言っているか」に注目する。
解説
筆者は「言葉が普及すると意味が希薄化する」という逆説を指摘し、サステナビリティが個人の小さな行動変容と同一視されることで「構造的な変革」「制度設計」「産業構造の転換」という本質的議論が後景に退くと述べている。 (A)「使用を控えるべき」とは述べていない。 (B)「無意味」とは述べておらず「完全に誤りとは言えない」としている。 (D)将来世代より現在世代を優先すべきとは述べていない(むしろ逆)。
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