【文章】
読書には大きく分けて二つの目的がある。一つは情報や知識を得るための「実用的読書」、もう一つは物語や文体そのものを味わう「審美的読書」である。デジタル化が進む現代では、前者が優勢になりつつあるという指摘がある。要約アプリや動画解説によって「本の内容」を効率よく摂取することへの需要が高まっているからだ。
しかし、こうした流れに対して安易に賛否を表明することは難しい。情報収集の効率化は知識の民主化を促し、これまで時間的・経済的制約から読書が難しかった人々にも学びの機会を広げる可能性がある。一方で、著者の思考プロセスを丁寧にたどる経験、文体のリズムを通じて別の意識状態に入るという体験は、要約では代替できないという見方も根強い。
どちらが「正しい読書」かという問いには、おそらく答えがない。問われるべきは、目的に応じて読み方を使い分けられるかという、メタ的なリテラシーではないだろうか。
【設問】
文章中の空欄に入る語として、文脈上最も適切なものはどれか。
「どちらが「正しい読書」かという問いには、おそらく答えがない。問われるべきは、目的に応じて読み方を( )かという、メタ的なリテラシーではないだろうか。」
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